家入レオ 4年ぶりのニューアルバム「Naked 」
2023/2/15リリース。
2012/2/15に「サブリナ」でデビューして10周年イヤーの最後の最後、というよりは11年目初日にニューアルバムリリース。
とても不本意な10周年だったことだろう。
コロナ影響なのか、レオの心の中の嵐の問題なのか、
10周年イヤーにアルバムも出せずに、
ツアーも、やってくれてありがとうでしかないけど、
やったのは「シングル曲すべてやります」という非常に苦しいコンセプトツアー。
先行して出てくるシングルはよい。
まず、Pain。
「みんな死んじゃえ」レオが戻ってた。
1stエンド曲Linda以来。
一番の歌詞ははおそらくファッション。
『好きなものはいわれるがままに捨てた』
ん?
それはないんじゃないか?
そりゃプロダクション的に色々注文つけられて来ただろうが、嫌なものは嫌と言い続けて、やりたいことを貫いてきたんじゃないのか、と思う。
歌詞の内容を知ったレオ関係者は苦笑いしてると想定。
『え、頑固でいうこと聞かないじゃん。。。全然捨ててない。。。。』
本音は二番の歌詞だろう。
だいたいの曲で一番はタイアップ的にコレクトな歌詞が当てはめられていることが多くて、二番で曲題と違うテーマを入れて、リフレインでも2番の歌詞を入れることが多い。
今回は二番冒頭、
『あなたはどう?』
と来た。
あなた?
大抵は恋人とかそういうオマージュだろうが、これはファンを刺しに来たと感じる。
変わるたびにファン(俺)は文句を言う、
「a boy」 全然ロックじゃないじゃないか
「20」 なんかブルース入ってるなぁ、作曲してくれよ
「WE」 西尾芳彦はどこ行った?
「TIME」 スカートなんて履かないでくれ!
(わたくしはデビュー前プロモでレオを認識つつもスルーし、TIME後の2016年にレオを再発見した亜流ファンですが)
まぁ、
『いてもいいけど、ほんと邪魔だけはやめて』
という気分になるわなぁ。
そんなファンからのメッセージを浴びてきても、決然と変わり続けた10年。
いまだに革パンにノースリーブで、サブリナ歌っていてもおかしくないのに、どこまでも変わり続けてきた。
Painは原点回帰の歌と本人も言っておりますが、ただのレイドバックではなく10年分の積み重ねのある原点回帰であると思う。
そして、「かわいい人」
正直、R&Bとしては歌えているんだかどうなんだか、という感じですが、これは泣ける。
デビューしてから10年の間に世界と和解していった時間が織り込んである。
とてもいい。
8thツアー「THE BEST」のMCでもよく言っていた。
「ここ数年無理していた。もう駄目だと思っていた」
ああ、やっぱラメ入りドレス着て、いい女やっていたあの時期はつらかったのか、と。
でも、出てくるプロダクションとしてのアルバムはとてもレベルの高いものだった。
当時の心象風景は別のものであり、記憶は上書きされていると思うが、今はまた突き抜けた、ということなのだろう。
リキッドルームでやってくれたファンクラブライブ。
正直、パフォーマンスはいまいちだった。
狭いステージとはいえあまり動かず、コロナの後遺症で肺活量が戻っていないように感じた。
でも、泣けた。
Shineではボロボロ泣いた。
よくわからず涙がだーだー出てきた。
Lindaのラストで、観客をあおりながら泣いているレオは感動的だった。
この人は本当に正直に生きている。
この人の活動を追い続けることができる自分でありたい。
何周年とかどうでもいい、ずっと歌い続けてほしい。