最近2nd 「a boy」をよく聞く。
2012年10月の1stアルバム「LEO」から、半年もたたない2013年2月に発表された2ndアルバム「a boy」。
遅咲きマニアのわたくしはリアルタイムではどんな状況になっていたのか知らないが、ちょっと想像してみたりしている。
1stアルバムは、17歳デビューという年齢も加味されて相当の衝撃をもって受け止められたはずで、セールス的にも一番売れたアルバム、のはず。
オリコンチャート的には初登場2位、次週も2位であるが、その時の1位が嵐の新譜とか、その次も関ジャニベストとか、まず1位無理な日程だったのでデビュー作としては驚異的な売れ方と言っていいと思う。
芸能記事的なサイトでは、紅白も!?とか書かれていた。
いやー、そんなものに出なくてよかったけど(笑)
当然ながら、本人も周りのスタッフも、もちろん聴く側も、次回作には相当にそれぞれの期待をパンパンに膨らませてた状況だったと思われる。
そこで、鳴らされる2nd。
おそらくほとんどのCD購入者は、1st継承で豪快なギターリフで始まると思っていただろう。
FかGかの開放弦系のコードにディストーション効かせて響くのに身構えていた、はず。
そして静かにつま弾かれる「Lay it down」のアコギ。
みんな拍子抜けしたことだろう。
なによりジャケットが白い(笑)
え?黒じゃないの?
皮パンじゃないの?とか。
当時のご本人にこの重力反転のような大転換を企図できたのかは定かではないが、凄まじい切り返しだと思う。
世間的にはサブリナだったろうし、ほんとに好きになった人々はリンダの余韻を残しての2nd待ちの状況で、この入りはだれも予想できなかったと思われる。
製作者側には相当な自信というか、してやったり感というか、この歌い手の奥の深さを見せつける、会心の一撃だったことだろう。
「lay it down」の静寂から始まり、見事な表題曲「a boy」で世界観の広さを見せつけ、中盤の「チョコレート」でメジャー家入レオを総括し、「Free」でぶち壊してからアルバムB面展開の「イジワルな神様」からリスタートし、「Kiss Me」「Papa & Mama」でえぐるところはきちんとえぐっておいてからの、ボーナストラック的に「君に届け」で終了。その手前の「希望の地球」もその後の暴れ音楽の布石として捨てておけない佳作。
もう、見事な展開。
でも、これは、ほんと悲しいぐらいに受け入れられなかっただろうなぁ。
よくわかる、というか、わたくしも、「a boy」は長く聞くことができませんでした。
「20」のブルース的な肌触りのほうがまだ受け入れやすかった。
セールス的にもおそらく散々だったことだろう。
例によって、インタビューを掘り返してみる。